焦らなくても大丈夫
2024年3月卒業 あべちゃん(新潟県出身)
大学1年の夏頃、たまたま誘われて長岡ゼミを聴講したときには軽いカルチャーショックを受けました。その空間では、誰もが自分の意見を素直に発せられる雰囲気があって、「呼吸がしやすいな」と感じたのを覚えています。
僕はどんな環境でも周りの空気を読んで順応するのが大事なのだと思っていました。だから慎重になり過ぎるところがあったのかもしれません。3年の春に長岡ゼミの一員になって先輩にいろんな「越境先」へと連れていかれるうちに、「自分の環境はいつでも自分で変えられるんだ」と知りました。
長岡ゼミのいいところは、多少受け身で臆病であっても、越境の経験を広げるチャンスがたくさん転がっているところです。僕の最初の越境先は、半ば話の流れで参加した鬼丸実験食堂(利用した人が対価を自由に決める食堂)でしたが、ご縁が次々とつながって、数カ月後には香川県の海沿いにある「カフェ・ド・フロ」に3週間滞在していました。ほかにも、福島県や山形県などのまちづくりの活動にも参加する中で、「居心地のいい空間」や「他者とのコラボレーション」をどのようにつくっていけるのかというテーマに、自分の関心があることが分かりました。それはそのまま卒論のテーマに発展しましたし、就職先も働く環境づくりにかかわる会社に自然と興味がわき、入社を決めることができました。
何よりうれしいのは、自分の周りに「すてきな人たち」が増えたことです。そして、その変化は自分で起こせるという自信もついたと思います。後輩の皆さんに伝えたいのは「焦らなくても大丈夫」ということ。少しずつ、でも大きく変わる自分を楽しんでほしいと思います。