■哲学対話とは ぼくが哲学対話を初めて参加したのは約2年前のことだった。哲学対話とはその名のとおり哲学的な問いをテーマとし行われる対話のことであり、参加者は車座になって「子どもはなぜかわいいのか?」などの問いを立て、それについて意見を述べあながら考えを深めあう。学問的な意味での哲学にはぼく個人としては正直あまり関心があるわけではない。それでも哲学対話の場において年連も職業もまるでちがう人たちが、「子どもはなぜかわいいのか?」という問いだけを共有し、それぞれの価値観を表明しながら意見を交換していくそのつながり方にはとても強く惹かれるものがあった。「子どもはなぜかわいいのか?」というその場の誰一人...
◎はじめに 5月24日、東京大学本郷キャンパスで行われたワークショップイベント「レジリエンス大喜利?! ~学生生活におけるストレスフルな出来事からの回復方法を学ぶ~」に参加してきた。主催するのは、東大大学院にて「キャリア・レジリエンス」をテーマとして研究する池田めぐみさんと、彼女が所属する研究室のOBであり、現在は東大大学院特任助教として創発を促すワークショップについて実践・研究されている安斎勇樹さんのおふたり。池田さんの博士課程への進学をきっかけに、せっかくだから一緒に何かやろうという話になり、このワークショップを開催することになったそうだ。 レジリエンスとは、困難な状況から精神的に回...
ひとまず、この記事を読んでほしい。とても刺激的で面白いインタビュー記事なので、本当はすべての人におすすめしたいところなのだけれど、特に、「アート」、それから「対話」というワードに関心のある人は、ぜひ一読してほしいと思う。 https://www.70seeds.jp/musabi-108/ 読んでいただけただろうか。 私はそれまで、芸術(アート)というものは、芸術家がひとりで苦心して創りあげるものだと考えていた。芸術は、独自のものでなければならない。芸術家は自分だけの強い想いに突き動かされて、その想いをどうにか見えるかたちとして表出させ、芸術作品として発表する。そんな自分だけの想...