11月13日(日)に渋谷ヒカリエで行われたNPO法人ETICが主催するMakers University一期生のデモデイに参加をした。この日は各ゼミの代表者によるこれまでの取り組みのプレゼンテーション、メンターたちによるトークセッション、一期生による30秒ピッチがステージ上で行われ、ステージでのイベントが終了した後に会場の後方で一期生それぞれがブースでワークショップを行った。デモデイに参加したきっかけは、友人がMakers Universityの一期生であり、友人の成果を見たいと思ったからである。
最初は各ゼミの代表者によるプレゼンテーションから始まった。Welgee代表であり、カフェゼミのゲストとして11月にご登壇いただいた渡部清花さんによる難民ホームステイのプレゼンテーションから始まり、順番に各ゼミ代表者はこれまでの取り組みと成果について発表を行った。渡部さんは「Makers Universityに入ってから難民の問題のことを知りました。」と言っており、最初から難民に対する問題意識を持ってMakers Universityに入ったわけではないことがわかった。最初からある問題に対して強い問題意識を持った人たちのみがMakers Universityに参加しているのかと思いきや、動きながら自分自身の問題意識を見つけ、活動を行うようになった人もいるということを渡部さんのお話からは知ることができた。
各ゼミ代表者のプレゼンが終わるとメンターによるトークセッションが行われ、その後一期生全員による30秒ピッチが行われた。30秒ピッチをした一期生たちの多くは株式会社や一般社団法人などを立ち上げて、何かしらの活動をしている人が多い印象を受けた。また活動を始めた理由として「好きだったから始めました!」というものが多いと感じた。自分自身の好きだという気持ちから実際に行動をしている人たちばかりで、好き、という理由から活動を始めてもいいのだ、ということに今更ながら気づいた瞬間だった。
ステージでの発表が終わると一期生それぞれによるブースでのワークショップが会場後方で行われた。私は様々な活動を見ながら一期生の人たちとはもちろん、他の参加者の人たちとも話をすることができた。ワークショップでは活動を始めた理由について深く語られることはあまりなく、「もっとこういう社会にしていきたい」という思いとともに現在行っている活動について一期生も参加者も一緒になって話をし合った。このとき、活動は行う理由よりもどのような未来を創っていきたいのかについて考えた上で行うことのほうが重要なのではないか、ということを感じた。
私はデモデイに参加をすることによって、Makers university一期生たちの姿から学んだことが三つある。一つ目は、知識や経験がないから活動はできない、という考え方は違うということ。私は今まで新しい活動を始めるためには、まず知識を十分に得ることが必要だと思っていた。ましてや会社や団体を立ち上げることは相当な知識と経験がないと絶対にできないと思っていた。しかし今の自分の知識や経験値ばかりを気にしていては結局何も始められないことに気づいた。二つ目は活動を始める理由よりも、どんな社会を創造したいかについて考えるべきだということ。理由は何でもいい、だからこそ自分の好きなことを起点に、社会の将来像を考えながら活動を行っていくことのほうが重要であるということに気づいた。三つ目は社会を変えるためには何よりもまずはアウトプットをするべきだということ。いくら知識や経験があっても、好きなものがあっても、自分の中だけで思い留まっていては周囲や社会には何も伝わらない。アウトプットをすることによってようやく周囲や社会に認識され、巻き込んでいくことができるようになるのではないか。
知識や経験にとらわれず、そして未来のことを見据えながらかたちにし続けていくことこそが社会を変える着実な一歩になるのではないか、ということについて考えたデモデイであった。
コメント