私はゴールデンウィーク後半のよく晴れた5月5日に、3331 Arts Chiyodaという場所で開催されたメロンパンフェスティバルというイベントにボランティアスタッフとして参加した。このイベントはメロンパンフェスティバル運営委員会が主催で、イベントの内容としては、メロンパンのお祭りを名乗るだけあり、さまざまな地域からメロンパンを取り寄せ、参加者に新たなメロンパンの出会いを提供するというものだった。具体的には完全事前チケット購入制で、開始の12時から14時までが東京都以外のメロンパンの受け渡し、後半の14時からイベント終了の17時まで東京都のメロンパン、それに加え前半で余った東京以外のメロンパンの受け渡しが行われた。また、メロンパンの販売だけではなく、メロンパンを絡めたトークショーも行われた。参加するにあたり、一般参加者としての参加も考えたが、イベント運営の手伝いをすることに興味があったため今回ボランティアスタッフとして参加した。
会場となった3331 Arts Chiyoda。閉校した中学校を改修された施設であることが特徴。
私が今回与えられたスタッフとしての役目は、ひたすらメロンパンの補充であった。メロンパンの種類は20種類以上と多いため、同じ補充の役目を与えられた5~6人ほどで仕事を大まかに分担したところで、メロンパンフェスティバルは始まった。前半の東京都以外のメロンバンの販売は、チケット数が300枚ほどであったため、列が詰まることもなく、参加者もメロンバンをじっくり考えることができ、スムーズにイベントは進行した。だが、後半になり東京都のメロンパンの販売が始まって間もなく、列に滞りが生じ始めた。その列は数字で見ても、前半が300人であったのに対し、後半は1000人の来場が事前購入のチケットから見込まれていたため、若干の滞りは運営側も想定内だったのかもしれない。列の滞りは徐々に悪化し、ピークでは3時間待ちという事態をもたらした。また、待機場所が会場の屋上であったため、参加者にとっては炎天下での暑さとの勝負でもあった。私は屋上での誘導ではなくあくまで補充という役目だったので、すぐなくなるメロンパンをストックのある地下との往復を繰り返し補充していため忙しかったが、あまりの列の滞りに対し、何が少しでも解消する方法はないのかと考えた。その時に思いついたのが、売り切れ情報の拡散だった。参加者は待機の間売り切れ情報を知らないので、受け取る予定だったメロンパンが無いことに気付くのが受け取り時になってしまうことが、列を滞らせる理由の1つではないのではないかと思った。よって私は時折補充の役目を離れ、待機場所の屋上でその都度の売り切れ情報を口頭で流すことを行った。また、他の同じ補充係の子もメロンパンを受け取る直前の列で紙に売り切れ情報を書いて列解消に努めてくれたのでありがたかった。補充と列解消対策で怒涛の後半だったが、無事に17時過ぎにメロンパンフェスティバルは終了した。
午後のピークには参加者がここに至るまで3時間列に並んでいた。
今回のメロンパンフェスティバルを通して、感想を一言で述べるのであれば楽しかったの一言に尽きると思う。終始忙しかったが、最後までやり遂げた充実感が味わえた。また今回私が行った補充というマニュアルにはない売り切れ情報の拡散は、自分にとっていい経験になったと思う。自分の行動がいい影響を及ぼしたかどうかは、正直図りようがないのでわからない。何より、普段マニュアル思考に縛られがちな私が自ら考えマニュアルにはない行動したことは自分自身驚いている。その動機は何だろうと考えたときに、すぐに浮かんだワードはモチベーションだった。先ほども述べたが、メロンパンフェスティバルのスタッフ、やりがいがあって本当に楽しかったのだ。その楽しさを源としたモチベーションが、メロンパンフェスティバルをよりよいものにしたいと思い私のマニュアル思考を破ったのではと思う。みなさんはマニュアル思考を破るきっかけは何だと考えますか。
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