4月28日、東京都文京区にあるエンパブリック根津カフェで行われた「若者が本当に投票したくなる選挙を実現するには?」という問いかけを考える対話を交えたトークイベントに参加してきた。私はこれまで選挙について考えた事もなければ家族や友達と選挙について話した事もなかった。20歳になり選挙権を与えられたが誰を何の基準で選べばいいのか分からない。テレビで政治や選挙の特番がやっていれば舌打ちをしてチャンネルを変えるほどだった。だからこそ今回の「若者が本当に投票したくなる選挙を実現するには?」という問いに、どんな答えが出るのだろうと疑問に思ったし、このイベントを通して政治や選挙に興味を持てればと思い参加した。
今回イベントが行われたエンパブリック根津スタジオは世間の問題に対し、様々な世代の人が知恵や力を持ち寄りアクションをおこすため、対話を用いたワークショップを行っているスタジオである。
参加者の中には中野区で議員活動をしている方や小学校の先生、主婦、行政の方などが集まった。学生も私の他に何名か参加していて議員事務所に学生インターンを行っている学生もいた。
イベントのトークゲストはNPO法人 YouthCreate代表の原田さん。原田さんはTwitter上で気軽に政治家に質問する事が出来る「都知事候補だけど質問ある?」などを企画し、若者と政治家の距離をもっと近いものにしようと活動している方だ。
原田さんはトークの中で「若者の投票率を上げるには、まず政治に興味を持ってもらう事が大切。しかし若者に年金の話をしても話としては遠く、大事なことだけど届かない。だから自分が実感を持てる事柄からスタートすることが重要だ」と言っていた。トーク後の参加者同士でのディスカッションでも政治の事は知識がないと話してはいけないイメージがある。政治は環境問題の様なもので大事だとは分かっているが、なかなか行動に移せない、自分事として考える事が難しいなどの意見が出た。ディスカッションを行って気付いたのは私自身も今まで政治を自分事として捉えた事が無かったという事だ。原田さんのトークにも出てきた実感を持てる事柄からスタートするには、どうしたらよいのかを考えてみると、まず政治は私達の生活そのものだという考えを持つことが大切だと思う。例えば自分の住んでいる街にもっと緑があればいいのに。道路に自転車専用レーンがあればもっと皆が安全に通行できる様になるのではないか、など自分の生活範囲で暮らしについて考えてみる事で、選挙の時に理想の街づくりをしてくれそうな人へ投票するキッカケにもなると思う。 いきなり選挙に行くのはハードルが高いが自分の街のこと、地域の事に目を向ける事ならば少しハードルは下がる。政治は生活のすべてだという考えを私の様な政治に興味がない人も持つ事が出来れば自分の生活を豊かにするため、政治にも興味を持ち、そんな願いを叶えてくれる人を選ぶ選挙にも自然に参加するのではないかと私は思う。
今回のイベントを通して若者の投票率を上げる前に、まず政治が日々の生活と深く関わっている事実をきちんと私達、若者が理解する事が大切だと感じた。
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