MELC(長岡ゼミ)のブログ

認め合う社会をつくる一歩~『ジェンダー・マリアージュ』上映会×トークイベントに参加して~

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5月15日に両国にあるCRAZY CAFÉで、kikkake filmが運営する『ジェンダー・マリアージュ』上映会×トークイベントに参加してきた。
kikkake filmとは、「もっと知りたい」のきっかけを映画を上映することを通してつくっている。主にダイバーシティという大きなテーマを中心に上映することで、より多くの人に知る機会を与え、議論を生み出せる場をつくりたいという想いからプロジェクトが立ち上がった。
私が参加した回では『ジェンダー・マリアージュ』という、セクシャルマイノリティに関するドキュメンタリー映画を見た後、当事者として活動をしている方によるトークセッションが行われた。

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2014年に全米で同性婚が合法化され、2015年には日本でも同性間パートナーシップの法的保障への第一歩として、渋谷区の同性パートナーシップ条例が施行された。このことは衝撃を受けたとともにセクシャルマイノリティに関する社会問題が公になることで私を含め、人々がこの問題を認知する大きな機会となった。また同時に、ライフスタイル、愛、そして家族の在り方の変化を感じさせられたおおきなきっかけであったと思う。

『ジェンダー・マリアージュ』という映画は、かつてアメリカのカリフォルニアで合法化されていた同性婚が再び違法とされてしまった事実を受け、2組の同性カップルが権利を求めた戦いを描いたドキュメンタリー映画。
映画を見ていてまず驚いたことは、アメリカ人の同性婚に対する賛否の対立の激しさ。裁判が行われていた4年間、賛成側、反対側それぞれが大きなデモ活動を起こし、互いの意見を主張し続けていた。日本だったらまずありえない光景だと感じた。人それぞれの個性や思想、意見といった、見えなかったものを表面化させることで、議論を行っていく土台が初めてでき、問に対する答え、もしくはどちらかの主張が勝つかではなく、ともに生きていくための考えを導いていくのだと思った。

映画の中で裁判に向けて同性カップルが自分たちの権利を求めて戦う中で印象的な言葉があった。
私はどんなに周りからいわれることがあっても、本当の自分を偽って生きるよりは差別を受けたほうがマシ。私らしく生きていく。

誰もが自分らしく生きていたいと思う。セクシャルマイノリティの人達がその人権を求めて戦わなければいけない、そんな思いをしなくてはいけなかったというリアルをその言葉を通して改めて知り、私にとって大きな衝撃だった。同性婚が認められるか認められないかという問題を超えて、人が人として生きるための闘争であったのだと気が付いた。

自分と関係ないと言ってしまえばそれで済む問題もたくさんあるかもしれない。しかしそれではいろんな人が共生する社会にならないだろう。
イベントが終わった後、なんだかとても不思議な気持ちになった。涙を流している人、笑顔の人、考え込んでいる人、周囲の人と握手をしている人、いろんな人がいた。それぞれ立場やバックグラウンド、個性があるように人には十人十色の感情がある。そのすべてに共感することは難しいことかもしれない。しかし、耳を傾け受け入れようとする姿勢を常に持ちたい。そのことが存在する様々な問題を解決する糸口になるのだろうと思った。

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カテゴリー: MINAHO! 越境レポート

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