MELC(長岡ゼミ)のブログ

代々木公園で通りがかった人と手紙を書いてみた       ~自ら楽しむことで人が集まる~

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4月10日に代々木公園でゼミ生の三田と「手紙」について考える会を外部に向けてやってみた。三田の「手紙をとおしたコミュニケーションについて考えたい」という一言から二人でちょこちょこ始めた。そして今回は自分たちだけではなく、通りがかった人に手紙を書いてもらおうという思い、代々木公園で様々な便箋や封筒などを用意し、「Hanami×Tegami」を行った。この日は日曜日ということもあり、多くの人が花見をしに代々木公園に集まっていた。私たちは多くの人がいる中で、木が大きな芝生を囲む場所にシートを広げ、便箋や封筒、お菓子やマスキングテープなどを置いた。様々なツールにより、私たちは周囲の目を集めた。そして一通りそれらを並び終えたあとに、紙に大きく「Tegami Hanami」「Free お手紙書きませんか?」と書き置いた。文字を書いている間も周囲の注目はあったが、自分から飛び込んでくる人はいなかった。

 

文字を書き終えた頃にたまたまこちらを見ている5、6歳くらいの女の子と目が合った。「こんにちは!」と笑顔で声をかけてみると、「何をしているの?」と女の子に聞かれた。手紙をここで書くことができると説明をし、「やってみる?」と聞くとコクンと頷いた。女の子は今まで手紙を書いたことがなく、人生初の手紙だった。「誰に書く?」と聞くと「お母さん!」と元気に答えた。しかし、初めての手紙ということもあってか、ペンを持つ手が止まったままだった。そこで、最近楽しかったこと、お母さんが手紙をよく書いているということなど女の子と様々な話をした。そのうち、遠足でお母さんに手紙をもらったことを話してくれた。そして「まま おべん おいしかたよ(ママ おべんとうおいしかったよ)」と書き、満足そうに笑った。

 

写真 2016-04-10 13 15 39.jpg

▲女の子が書いた手紙。

これが人生初めての手紙だったそう。 

 

その女の子が去ってからはしばらく誰も来なかった。チラチラこちらをみる人はいたが声をかけようとするといなくなってしまう。三田と二人で話をしていると、その日暇だった私の妹が遊びに来た。また、そのあと三田の知り合いの女の子も遊びに来た。4人で楽しそうに話をしたり、手紙やツールを見たりしていると、遠足に来ていた小学生たちがこちらをみていることに気が付いた。すかさず声をかけてみると「手紙書いてもいいですか?」と言ってくれた。そこから2人3人と増え、レジャーシートの上は座る場所がないほどになった。こちらが声をかけるのも大切だが、その場で誰かが実践していたり、楽しそうにしている雰囲気が人を引き付けるのだと思った。

 

IMG_1762.JPG▲それぞれマスキングテープを張ったり糸を巻いたり

工夫をして手紙を作っていました。 

 

この日は全部で10人ほどの人が手紙を書いていった。他の人が飛び入りできる場を作ったのは今回が初めてだったが、10人もの人が参加してくれるとは思ってもいなかった。ふと帰り道にどうしてこんなにも参加してくれたのか考えてみた。最初の女の子はたくさんのツールに興味を持って遊びに来てくれた。そのあとに来た子どもたちは私たちの話が盛り上がっているときに来てくれた。場が面白そうだときてくれたのである。確かに最初人が来なかったときは私は「どうですか?かいてみませんか?」と、どこか『お店』のようだったのかもしれない。しかし、人が集まった時は「興味があったら一緒にやりませんか?」というようにリラックスしていた。その場をこちらが主催しているイベントという意識よりも、自ら楽しんでいた。楽しそうなところに人は集まる、それを実感した一日であった。

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カテゴリー: マロン 越境レポート

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