「○○への支援のためお願いします!」という声はよく駅や町の中、様々なイベントで聞こえる。私自身、3.11が起こった時は頻繁に募金をしていた。しかし、実際自分の募金がどのように繋がるかはよくわかってないし、実感が湧くものでもない。だから「支援のため」モノを買ってほしいというのはただ募金をするのと何が違うのかあまりピンと来なかった。
10/25の日曜日、代々木公園で行われていたearth gardenに行ってきた。earth gardenはエコやオーガニックに根ざしたイベントである。出店しているお店はハンドメイドやオーガニックのもので雑貨や洋服、食べ物などを売っていた。また音楽を演奏するステージも3ステージ用意され、イベントの盛り上がりに一役買っていた。私は出店者でもイベント主催者側でもなく、一お客さんとして遊びに行った。それぞれのテントには手作り商品や愛らしい海外の小物など見ているだけで楽しくなる商品が並べられていた。
雑貨や洋服など様々なものが並んで
人がごったかえしていました。
一通り会場を回った頃、お花のアクセサリーが並んでいるテントで私は足を止めた。手に取って見ていると「かわいいでしょ?相馬のお母さんたちが作っているの。」お店の方が教えてくれた。アクセサリーは使わなくなった古い毛糸でできており、相馬の60代くらいのお母さんたちが作っているそう。そうなのか!と思いながらヘアピンとゴムを買った。このアクセサリーは3.11の地震後から始まったそう。お店の方は家具屋さんだそうなのだが、なぜこのようなモノを販売しているのか尋ねた。「お母さんたちがね、元気がなかったのよ」家具を寄付するときに相馬に行ったときに子どもたちや若い人たちよりもお母さんたちが元気がなかったそう。なにかしたいと思い、このような商品を作ってもらうようにしたそうだ。
奥に見える布草履も古くなった浴衣でできているそう
最初は「可愛い」それだけで買うことを決めたが、その商品の裏側のエピソードを聞いたときにさらに愛着がわいた。「復興のことを全面に押すよりもやっぱり商品が第一に良くないとね。その後に商品のエピソードがあってさらに愛着が湧く。その方がいいでしょ?」お店の方は笑顔でそう言った。ただ支援のためにお金を寄付するのであれば、初めから商品などなくてもいい、そう思っていた。でも、その商品が欲しいから買うということ、それを作ることで元気を出す人がいること、この二つが加えられていることがただ募金をするということ以上のことを生んでいるのだと思った。
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