MELC(長岡ゼミ)のブログ

想いと空間がつくりだした"ありのままでいれる場"-おやこ保育園ー

| コメント()

8月5日、気温35°を超える真夏日。「おやこ保育園」第4期生5回目にお手伝いとして参加してきました。おやこ保育園とはこどもみらい探求社の小竹めぐみさん、小笠原舞さんが行う、おかあさんとこどもが対話と探求を通して一緒に楽しみ育ちあう保育園のことです。全9回を1クールとしたプログラムになっています。おやこ保育園の体験と気づきを書きたいと思います。

おやこ保育園が行われたRyozan Parkに9時半過ぎからぞくぞくとおかあさんとこどもが集まってきます。みんながそろったところで、点呼と絵本タイム。おわったらCheck-inの時間になります。おかあさんたちが今の心の状態や気持ち・今日の目標をシェアします。おやこ保育園_Checkin.jpg

つづいて「こどもが主役の時間」にうつります。毎回様々なテーマでこどもたちが探求するのですが、今日のテーマは『ひかり』。色セロハンをつかって赤や黄色・緑の世界を見てみたり、プロジェクターをつかって自分の影をうつしてみたり。外にも『ひかり』をさがしに行きました。公園の中で、太陽スペクトルをつくったり、太陽に照らされてできた木の陰で遊んでみたり。普段生活する中では意識しない『ひかり』を、こどもと同じ目線になって感じてみると、ひかりでできた色って赤や黄色だけではないんだなと気付いたり、面白い発見がありました。おとな保育園_ひかり.jpgおとな保育園_公園.jpg

室内にもどってきてみんなでご飯をたべて、午後は「おとなが主役の時間」がはじまりました。テーマは『自分らしさ』。自分が思う自分らしさについて考える時間、グループに分かれ他者が思うあなたらしさについて聞く時間、そのふたつの違いについて考えシェアする時間。3つの時間を通して、おかあさんたちが自分のよさを言葉にしたり、発見したりする、穏やかなあたたかい場がありました。大学生の私でも、なかなか自分を見つめ考える機会はありません。子供を24時間育てるおかあさんにとって、そのような時間を確保するのはかなり難しいと思います。その時間を、めぐみさん舞さんがつくっていることは大きな意味のあることだと思いました。おとな保育園_おとなが主役.jpg

さいごはCheck-outとして、おかあさんひとりひとりが話します。まずはこどもに「ありがとう」を伝え、おやこ保育園一日過ごしての気持ちをシェアします。これで閉園となりました。otona.jpg

おやこ保育園で過ごして一番に感じたことは、こどもだけでなくおかあさんもありのままで過ごしていたということを肌で感じたことです。最後のCheck-outの時間にひとりのお母さんが「普段とは違い、穏やかにいれました。」と話していました。手伝いとして参加していた私自身も、着飾らず、素直に正直な気持ちで楽しめたなと感じました。そんな場ができていたのは、主に2つの理由があるのではないかと思います。ひとつは、こどもの喜怒哀楽を大事にしようというめぐみさん舞さんの思いがその場にいたおとな全員にシェアされていたこと。お手伝いを始める前に舞さんに言われたことがありました。それはこどもへの言い方に気を付けること。こどもが泣いているときに「泣かないの」ではなく「悲しいね」と声掛けをするように、こどもの感情に寄り添うことでした。もうひとつは、おかあさんが正直に話せる空間があったこと。Check-inの時間や、「おとなが主役の時間」での自分らしさを考える時間、Check-outの時間がおやこ保育園のプログラムのなかに組み込まれていたことと、おかあさん同士が受け入れ合う雰囲気があったことが、その空間をつくりだす要因になっているのではないかと思います。そこにいたみんなが”ありのままでいられる場”にいられたことがとても幸せに感じた一日でした。おとな保育園_集合写真.jpg

カテゴリー: ミソラ 越境レポート

コメント

What's New

twitter