MELC(長岡ゼミ)のブログ

【Ethical Fashion College2015】 エシカル持ちかえる

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2015年5月9日、三軒茶屋駅から徒歩15分ほどのところにある世田谷ものづくり学校にて開催された「Ethical Fashion College2015(以下:EFC)」にボランティアスタッフとして参加してきた。
このイベントは「LEE JAPAN」が主催するイベントで、服、装飾品、 さらにはガーデニングからマッサージまで様々な種類のエシカルに関わる団体や企業が出店しており、ワークショップや講義、シンポジウムなどの催しが5月9.10日の二日間に渡って行われていた。
5月10日の開催に関してはゼミ生の宮田サラがブログを書いているので合わせてご覧いただきたい。→(http://www.tnlab.net/melcblog/2015/05/150510.html

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IMG_0199.JPG入り口に設置された共同販売のコーナー。グッズだけでなく本や服も売られていた。

ボランティアスタッフとしての仕事は屋上で開かれるワークショップの設営、カフェスペースでもお客さんの誘導、物販のお手伝いなど多くのことをやらせてもらった。開場に合わせて運営メンバーとボランティアスタッフ合計100名近くで急ピッチで準備が進められていった。10時の開場とともにゆるゆると来場者が足を運んでくれた。私はその時物販のお手伝いをしており、付け焼き刃程度だが商品の説明のことを理解してからお客さんと喋りながら商品を勧めたりしていた。
その後屋上に移動し、今度は屋上でのお客さんの呼び込みを行った。屋上では2日間ともワークショップが行われており合計で10個のブースが出ていた。この時、13時頃から1階にてファッションショーが行われるのでそちらの宣伝も行いながらの呼び込みとなった。

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屋上で開かれるワークショップの会場準備。
10個のブースが出展され、休みなくワークショップが行われていた。

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13時になり、ファッションショーのBGMの軽快なリズムが鳴り始めると居ても立っても居られず「少しだけ・・・」と思い、屋上から1階まで駆け出してしまった。
ファッションショーが行われる1階ではすでに人だかりができており、背伸びをしながらなんとかショーを見ることができた。ショーはモデルたちが学校の廊下を往復する形で行われていた。太鼓のような生演奏のBGMと共にファッショナブルな服を着こなしたモデルが私の目の前すれすれを通り過ぎて行きポーズをとる。13時という時間もあり、少し眠気を感じていた私だったがファッションショーの勢いがあまりにもすごかったので眠気も忘れて食いつくように見ていた。
私は初めて生でファッションショーを見たのだが、毎年行われている”パリコレクション”などとなんら遜色がないような気がした(あくまで動画を見た程度)。
拙い表現だが、「ものすごくかっこいい」と思ったし、エシカルファッションブランドや普通のファッションブランドなど正直あまり差がなく、区別がつかないような気がした。ショーの最中はがモデルの歩くランウェイは一般の方が入らないようにと張り紙をしていたのだが、間違えてそこを通行してしまうお客さんなどもいた。しかし、そこで無理に止めることなどはせず、そのままお客さんを通過させていた。それもこのEFCならではのほんわかとした空気が流れていたからだと思うし、私はその固すぎない自由な雰囲気が好きだった。ショーも終盤に近づき、最後にBGMの演奏者などがモデルたちとともに歩きながら去っていき、ファッションショーは終了となった。

エシカルファッションショー.pngファッショナブルな服装に身を包んだモデルたち。颯爽と歩く姿が非常にかっこいい!!
(写真はEFCの公式ファイスブックページから)

IMG_0213.JPG演奏を終えた民族楽器(?)を使う合唱団。彼らの音がショーを彩ってくれた。

その後、担当の仕事も終わり休憩時間になったので、EFCで知り合った方と一緒に2人で屋上のワークショップへと足を運ぶことにした。私が実際に体験したのは、orgabitsさんとカザマナオミさんが提携して行っていた無地のオーガニックコットンTシャツに好きなプリントをしていくというブースだった。このブースの前には有名な今治タオルと一緒に「いまorgabitsのフェイスブックページにいいねを押したらこの今治タオルをプレゼント!」と書いてあり、それを眺めていた。
するとブースの方が「よかったら”いいね!”してください」と言ってくれたので迷わず”いいね!”を押し、今治タオルをいただいた。さらに、「今オーガニックコットンに関するクイズをやっているんですけど良かったらやりませんか?」と言われ、あまりオーガニックについてあまり詳しくなかったこともあり、参加してみることにした。クイズの内容は「Tシャツ1枚を作るのにどれだけの環境負荷がかかっているか」ということだった。
実はTシャツ1枚には2000ℓもの大量の水を必要とするなど初めて耳にすることばかりで、自分の無知さを思い知らされた。ここで服の素材について多くの知識やストーリーを聞き、私たちの生活に欠かすことのできない”衣”ということについて深く考えることになった。最近ではオーガニックという言葉が流行っており、ほんの一部だけオーガニック素材を使ったものもオーガニック製品として売り出されていることがあるという。そうではなく、本物のオーガニック製品をお客さんに届けたいと彼女たちは思っており、そのような話をずっと聞いてると「こんなに真剣に話を聞いてくれてとても嬉しい」と言ってくれた。

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いただいた今治タオル。触り心地が気持ちいい。

私はその場でTシャツを購入したのだが、正直言ってオーガニック製品はあまり安くない。だからこそ着る人自身が納得し満足できるようなストーリーが必要なのだ。それが例えば生産者の方の思いだったり、服作りの現場だったりする。私もそれらの話を聞き、納得した上で買うことを決めた。これらのように購入する商品の背景を知っているという意味では、他の商品と違ってエシカル商品は私たち消費者との距離が近いと言えるかもしれない。そしてTシャツを購入して自分の気に入ったプリントをすることになった。先ほどの服作りの環境などの話を聞いたときにフェアトレードの話があり、オーガニック製品は生産者と消費者全員が納得する形で服作りが成り立っており、様々な人が関わった上でTシャツが作られているという話を聞き、私は「そのような背景を忘れない」という意味合いも込めて"WITH MANY OTHERS"というロゴを選んだ。

このEFCでの体験はたくさんのエシカルに触れたとてもすばらしい一日となった。エシカルはまだ馴染みのない人も多いものだと思う。そんな彼らには”なんとなく体にいいものだけど値段の高い商品”として目に写るかもしれない。実際に私もそうだった。だからこそ出展者はみんなに知ってもらい、ハードルを低くするための様々な工夫をしている。例えば今回では今治タオルをまずプレゼントすることで興味をもってもらい、そのあとオーガニックコットンへと話をつなげていく。そこから自分たちが普段着ている服の裏側や問題などを知ってもらったり、使われている素材のストーリーなどを伝えることでエシカル商品の素晴らしさを様々なひとに伝播していく。他にも来場者アンケートの回収の際にじゃんけんをしてあいこだったらフェアトレードチョコをプレゼントという企画もやっていた。意識しなければ普段あまり見ることもないチョコを楽しく、実際に食べてもらおうという考えだ。これらのような取り組みを通してEFC2015のテーマである”エシカル持ちかえる”を体現していたようにに思われる。EFCだけで終わるのではなく普段の生活にエシカルを根付かせていく、そんな雰囲気を味わうことができた一日だった。 

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カテゴリー: やぎちゃん 越境レポート

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