MELC(長岡ゼミ)のブログ

場を整える:FLEDGE11期説明会・レゴでカフェをつくるワークショップ

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49日(木)と10日(金)、東京大学本郷キャンパス福武ホールにて、ワークショップデザインについてグループワークを通して学ぶFLEDGEの説明会が開催された。わたしは10日の説明会の準備をすることになった。


 FLEDGE1.jpg≫説明会を行った福武ホールの様子。徐々に参加者が集まってきたところ。
席は自由。名札を作成し、自己紹介などをしつつ、はじまるのを待つ。


ワークショプがどのような仕組みでできているのかを学びながら、実際につくる活動を半年間行い、それを1期として活動しており、わたしは大学2年の9月~3月まで参加した、9期メンバーだ。今期11期から新体制となり、プログラムの改良をして「働く」をテーマに新しいスタートを切った。

長岡ゼミの先輩であり、FLEDGE7期メンバーかつFLEDGE11期ディレクターの山根さんに、FLEDGE11期募集のための説明会があるから当日の設営と場づくりを手伝ってほしい、と声をかけてもらった。わたしの興味関心のひとつは、ゼミ活動やワークショップなどで、活動しやすい場をつくることである。

*(山根さんのFLEDGに関するブログはこちら


今回の説明会にはワークショップを体験する時間も含まれており、説明会1日目のワークショップは山根さん、2日目はFLEDGE11期ディレクターの和泉さんがファシリテーターを務めることになっていて、行ったのは『レゴでカフェをつくるワークショップ』だ。不列児(フレッジ)大学という架空の大学を設定し、大学内に大学の目玉となるような「1度訪れたら忘れられないカフェをつくる」というワークだ。2つの感情を味わえること、いままであるようでなかったカフェであることを条件としていた。学習環境デザイン論の説明を和泉さんが参加者にして、しばしインプットの時間を設けた。その内容をである、活動、共同体、空間、人工物の4つの要素にわけて考えることを踏まえて、どんなカフェをレゴでつくるのかを考え、カフェの構成要素として取り入れてゆく。


≫4つの要素から想像できることを話しながらポストイットに書いてゆく。
背景の異なる人たちが集まって班を構成しているためか、案がかぶることがないことに驚いた。

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いざレゴでカフェをつくろうとしてもなかなか手が動かない参加者を察知した和泉さんは「カフェに反映させたいことは欲張りすぎないでひとつに絞ること」と「手を動かしながら考えること」を促していた。みんなの状況を読んで活動しやすいように空気を変えた。

1つの班に集まって作者が作品の説明をしながら、それをみんなで見る作品発表会をした。印象的だったのは、「この積み上げた青いレゴ、滝なんです」と言われるとたしかにそう見えてくるくらい、配置は色に意味付けがされていたことだ。大学の敷地に滝をつくった班がわたしにとって「1度訪れたら忘れられないカフェ」となった。

最後に、東京大学大学院 情報学環 特任助教でありFLEDGE共同企画者である安斎勇樹先生から、和泉さんの行ったワークショップに対するフィードバックをするシーンがあり、一通りのFLEDGE勉強会を終えた。


 FLEDGE2.jpg

≫手を動かしながら考えることを実践しているところのテーブル。

「ここに扉を置いて、中に広がる空間を工夫していこう」

どうやら作成したいカフェの方向性が定まってきたようだ。


さて、ここまではワークショップの内容を簡単に説明した。わたしが今回、説明会とワークショップを取り巻く環境を整えること、活動しやすい場をつくることで気をつけたことは、参加者が初対面の人たちであることと、説明会の告知文から、ワークショップのイメージを掴みに来る人が参加する可能性が高いことや、ワークショップ慣れしていない人が多いことを予想したため、会場の雰囲気をやわらかくすることだ。また、「FLEDGE」を視覚的に表すことも大事だと考えた。わたしがFLEDGEに参加しようとしたときにも、もちろんFLEDGEとはなにかを説明してくれたと思うのだが、巣立ちの意味が含まれていることを把握したのは参加してからずいぶん経ってからだった。また、Future Learning Environment Design GEnerationという意味もある。学びの場をつくりたい!ワークショップを自分で企画したい!などFLEDGEを巣立ってからの姿を想像したり考えたり説明会でできたら、きっとFLEDGEに参加したいと思うだろうと思った。

その考えから、席に着くときに目に入るところに工夫をしようと思い、研究室からカゴを借りて、その中にプレゼントの隙間を埋めたりボリュームを出したりするときに使う、細くひも状に切られた紙を敷いた。これで鳥の巣を表現して、名札やワークに必要なポストイットをひとつに収納して1テーブルに1つ置いた。カゴの見た目からわくわくの感情が生まれると思ったし、テーブルの上が散らからないためワーク等の活動がしやすくなったと思う。カフェの世界観にはじめから入っておく方がワークがスムースだと考えたため、三角に折った黒い画用紙をカフェのメニューに見立てて、そこに「cafe」の文字を入れ、レゴを思わせるような色で四角を書いた。

ファシリテーターの人もたのしく進行できるようにすることを今回は考えた。和泉さんが行うのは、前述の通り『レゴでカフェをつくるワークショップ』なので、カフェエプロンをすることを思いつき、FLEDGE11期ディレクター中塚くんと協力して(急遽、中塚くんのお母さんからお借りして、中塚くんが持って来てくれた)黒いエプロンを用意し、和泉さんに着用してもらった。このエプロンにより、ファシリテーターは和泉さんであることが参加者から見てわかるようになるのと、いまからレゴで「カフェをつくる」ということを現実界で目に見えるようにして、参加者の気持ちを乗せて創造力をはたらかせる役割があると考えた。わたしは少々考えすぎかもしれないが、ひとつひとつに意味をつけて存在させて、違和感を感じさせない工夫をしている。内容に集中したり入り込むことができる環境であるかが学びの深さに関わってくるのではないかと思うためだ。


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≫黒いエプロンでカフェ店員風の和泉さん。この人がファアシリテーターだと一目でわかる工夫になったと思う。


≫場を整えるために今回用意したもの。
お金がかかっているからいいということではないと思うので、画用紙やペンなど安価で簡単に手に入るものを使用した。

 FLEDGE3.jpg 

真面目な話をたのしくできたり、真剣に考えることができたり、自分の意見や思ったことを自由に言えるような雰囲気をつくろうと決めた。 FLEDGEの活動、越境先やゼミで行ったワークショップを通して、班の人と話すことと、自分の中でぐっと考えることがワークショップで大切だと感じてきた。やわらかな空気と、テーマや設定に入り込んで真剣になることができるのが、活動しやすい場なのだろう。

場を整えることで、参加者が活動しやすくなるのと、ファシリテーターが話しやすくなる効果があるように感じた。わたしはこれからもそういうところを考えながら場をつくりたいし、今回こうして言語化(ブログを書いたこと)できたのは実際にやってみたからだと思う。FLEDGEは実践を通して学ぶ場であることをまた体感した。絶好のトライアルの場所・実験の場をくれた山根さん、新生FLEDGEのみなさんに感謝しています。これからも関わっていきたいと思う。

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カテゴリー: みきてぃ 越境レポート

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