1月5日に、CIEC(http://www.ciec.or.jp/)第105回研究会が「越境する学び~不確実・不安定な状況に対応できる学び~」というテーマで行われました。場所は大阪・梅田とういうことで夜行バスに乗ってやってきました。
参加者は高校生・大学生・小中高校の教員・教育系NPO法人の方々と多様な人が集まり、「主体的に学び考える力を身に付ける学びの環境のデザイン」について話し合いました。ワールドカフェ形式で前半と後半で分けて対話をしました。前半は、今の学校・授業の現状と問題点について共有しました。私の班は、高校で英語の先生をしていたり、工業高校で教えていたり、教育系NPOに所属していて大学で授業経験のある方がいたので、具体的な現状を聞くことができました。例えば、「期末テストがあるから教科書を教えなければならないが、本当は試験にでないもっと面白い部分を伝えたい。」だとか「先生の間で温度差があり、協力するのが難しい。」などです。
後半は、「主体的に学び考える環境をつくるにはどうしたらいいのか、どんな環境が主体的に学び考える環境なのか」について話合いました。この中で、ある男子高校の英語の先生の話が印象的でした。この先生の期末試験では、英単語のみを出すと決めているそうです。そこで生徒たちは、この試験をパスするために生徒同士で協力して対策をします。例えば、単語を体や言動で表現したムービーを、撮影担当・出演担当などに分かれて創作し、クラスLINEでシェアしたり、ヒントを出す側と答える側にわかれて一緒に勉強したりするそうです。
先生一人と生徒40人で教える・教わるという関係をつくるだけでなく、生徒同士で教える・教わるという関係をつくりだし、それが多く生み出されることが、「主体的な学び考える環境」につながるのではないかと思いました。主体的に学ぶ環境を先生一人が頑張ってつくるのではなく、生徒から自然に生まれてくる仕組みづくりができることが、主体的に学ぶ環境のデザインには必要なのではないかと思います。主体的に学ぶ環境ができることで、自然に「知りたい!」という気持ちが生まれ、それが学ぶ楽しさにつながっていくのかもしれないと、今日の研究会を通じて、感じました。
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