9月25日(木)、3ヶ月ぶりにSAN BAN CHO CAFEにてカフェゼミを行った。この日のゲストはNPO法人患者スピーカーバンク理事長の鈴木信行さん。テーマは「2030年の未来を想像する(episode.1):患者と医療者の関係」というテーマ。カフェゼミ後に今、私が興味のあることと少し似ているな、と思う部分があったため、鈴木さんに声を掛けさせていただいた。そしてそのとき私は「こうしていろいろ思うところや伝えたいことはあるんですけど、言語化することが苦手で。」という話をすると、「とにかく書いてみなよ!」と背中を押してくれた鈴木さん。このことがきっかけで今、ブログを書くに至っている。
▲SAN BAN CHO CAFE前に飾っていた看板。毎月デザインを変えてカフェゼミ当日に飾っている。
春学期のカフェゼミはこちら側からカフェゼミでお話をしてほしいゲストスピーカーを依頼して、そこから何かのヒントを得よう、といったスタンスだった。しかし秋学期からは「こんな話をしたい!」というゲストを招き、そこから2030年頃までにはこんな未来にしたい!ならばどのような課題が残っているのだろうか、ということについて参加者全員で探索する場にしようとしている。このとき一番重要なのは大きな話をしないこと。大きな話というのは例えば今回のテーマに合わせて言うならば「医療とはこうあるべきだ!」ということについて話をすること。そうではなく、医療の未来はこんなふうにしたい、ではそのような未来を私たちが作っていくためにできることは何か?ということついて参加者同士で対話をし、行動に移すきっかけとなる場にしたいと私は思っている。
今回のテーマは患者と医療者との関係についてだったが、医療、と言われるとやはり経営学部生の私たちとは程遠い。しかし私は今、経営学の枠組みにとらわれず様々な分野のことについて知りたい!と強く思っているからかとてもワクワクした気持ちでカフェゼミに参加していた。医療の未来?私たちも関われることやできることがあるのかな???といった具合に。実際に鈴木さんのお話を聞いてみると、意外にも誰もが経験をしたことがあるであろうお話をされていてあまり程遠いとは感じなかった。それは私たちが患者となって病院に行ったとき、すべてを医者任せにし、医者の言われた通りに薬を飲み、医者の言われた通りにまた来週に病院に行く、といったように医者にすべてを委ねてしまっていないか、という話を聞いたときである。あぁ、確かにそうだな、と思った自分がいた。ではどのような医療の未来をを鈴木さんは作っていきたいと思っているのか。それは患者協働の医療の実現、と鈴木さんはおっしゃった。患者は今、自分の身体がどのような状態で、こういうふうに治したい、だからお医者さん助けてほしいです、ということを医師にきちんと伝える。医師はそれに応えられるように治療をする、ということだと鈴木さんは続けておっしゃった。つまり患者目線から言うと自分の病気を医師に丸投げるのではなく、医師目線から言うと患者を治療してあげる、と思って治療するのではなく、患者と医師がともに病気を治療していく、ということである。
このとき私はこのような場面は医療だけに限ったことではない、と思った。知識量や経験値などの差でどうしても対等ではない関係性というものは生まれてしまう。そんなときにいかにお互いが”ともに”助け合っていけるか、が重要であると思う。何かの物事に対して得意な人と不得意な人がいて、不得意な人はわからないから助けてほしい、ということを発信する。そこに得意な人がアドバイスをするなどして助ける、といった感覚と同じような感覚でもいいのかもしれない。
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