夏休み最初の週末だった8月2日。教育と保育をテーマに開かれたPUBLIC TALKというイベントに参加した。会場は千代田区にある 3331 Arts Chiyoda。学校をリノベーションして、お洒落なアートセンターとなった場所らしい。夏休みなのに学校へ行く、というだけでちょっとわくわくした。
パブリックキュレーションズによるこのイベントは、教育・保育に関するさまざまな取り組みを行っている複数の団体が参加していた。1人の講演を聞くわけでもなく、1つのテーマで対話をするわけでもないというのが私にはちょっと新鮮で、“それを知り、体験し、交流するための1Dayイベント”というキャッチコピーに魅かれて参加した。(それぞれの団体の詳細はここに→ http://public-curations.com/event/publictalk/)
全体は3部構成のワークショップとなっていた。まずオープニングトークで、各団体からのゲストスピーカーによる話を聞いた後で、関心を持った団体を3つ選び、それぞれの活動をより深く知るために用意されたコンテンツを各30分ずつ体験し、最後は飲み物や食べ物と共に全体で交流というものだった。
オープニングトークでの8つの団体によるお話は、事前にweb上でも紹介されていた通り、それぞれ自分ごととして問題意識を持った人によるソーシャルな活動ばかりだった。例えばサラリーマンとして働く傍ら未来をつくる子どものための活動にコミットしていたり、女子大生達が未来のママを支えるために自ら立ち上がっていたり。どれも初めて聞くお話ばかりでとても面白かった。
各団体によるコンテンツはミニワークショップであったりワールドカフェだったりと様々だったが、なにしろ時間が短く、逆に次の交流の場でもっとお話を聞きたくなるような、或いは改めて日常の活動に参加してみたくなるようなつくりになっていた。
交流会では、耳馴染みのあるキーワードがあったので話しかけてみると、やっぱり以前越境先などでお会いした方々とつながりがある方がいたりした。まだまだソーシャルな世間は狭いみたいだね、と言われたのが何だか可笑しかった。そしてお酒とともにケータリングの食べ物もとても可愛く、全体の雰囲気を盛り上げていたように思う。
終わってみて今回1番印象に残っているのは、ゲストの1人になぜ今の活動を始めたのかを伺うと、「こういう場で、偶然同じことを考えてる人に出会ったから。一緒にやってみようってなった。」と答えてくれたこと。
この言葉を聞いて「半径1メートルの自分ごと」という言葉が頭に浮かんだ。最初は身近な自分ごとから生まれる問題意識だから自分ひとりの考えなのかもしれない。でも、実は自分の近くにも遠くにも同じ意識を持っている人がいるとしたら、それぞれがばらばらなままだともったいない。同じ問題意識を持つ仲間だったり、共感できる人に出会う機会が作られれば、ソーシャルな動きがもっと大きくなるのかなと感じた。
ある特定の人の講演を聞くわけでもなく、何か特別なテーマを決めて対話するわけでもない。
でも同じ問題意識を持った人に出会える可能性がある。こういう場所って素敵だなと思った1日だった。
コメント