先日、山崎亮著『コミュニティデザイン―人がつながるしくみをつくる』を読みました。まちづくりとかコミュニティデザインに興味があるなら読んでおかないと、先生に勧められ手に取ることになりました。
わたしは本を読むのが遅いため一気に読み終わることはなく、何度かに分けて読みます。自分の本ならば書き込むところですが、この本は研究室から借りたためそうはいきません。前回どこまで読み、どう考えたのか忘れてしまうのではないかと思い、twitterにハッシュタグをつけながら自分のメモを残し読んでいくことにしました。
普段のゼミでは、わたしたちは、その日の気づきや考えたこと、ゼミの時間を通してどういうことを思い、考えたか振り返ることをtwitter上で行っており、そのときハッシュタグをつけて発信します。みんなでつぶやくことで、その日のハッシュタグがついたつぶやきは、全員でつくったわたしたちのひとつの“ノート”となります。
これと同じように、個人でも本を読むときにハッシュタグをつけて読めばひとつのノートとなるのではと思い、やってみることにしました。本のタイトルが『コミュニティデザイン』のため、#cdとしました。このことは、本を読みながら、考えながら、アウトプットをしながら・・・とパラレルタスクの練習になりました。考えをまとめながら読むことで、ただ読むよりも頭を使います。これは、普段本に書き込みをしているのと同じようなことですが、本に書き込むか、ツイートするかの決定的な違いは、自分以外の人の目に触れるかどうかだと考えます。自分の中だけで完結ではなく、不特定多数の人が自分のツイートを見ています。そのため、140字でどんなことを書こうか文を推敲したり、自分の体験したことを織り交ぜたエピソードを自然と書くようになったりしました。
▲「#cd 加藤研の卒展の作品で、何人かの人がそれぞれの生活で同じ時間に一斉に写真を撮ったものをまとめたものがあった。あれを見たときは、毎日続けることに意味があって、それをチームでやってるのがすごいと思った。この本から、さらに、生活時間についても考えた作品だったのではないかと思った。」
これはわたしの実際のツイートのひとつです。これがちょうど140字でした。これをツイートするのに、本を読んで、少し文字を打って、また本を確認して・・・と繰り返しています。頭を使って文を考えるためのツールになっているのです。自分が実際に目にしたものをエピソードとして語ることの練習にもなりました。見ていない人にも伝わるように書こうという意識が働き、じっくり考えてツイートしました。
また、今月のゼミの課題図書である上田信行著『プレイフル・シンキング~仕事を楽しくする思考法』を読んだときには、この本には#ptとハッシュタグをつけました。この本を読むのは昨年のこの時期に読んだことがあるので2回目です(このブログ更新日である今日はちょうどこの本を用いた読書会です。)。前回は内容のおもしろさに目がいき、わくわく感だけで読み終えた記憶があります。(まずは本に書いてあることを素直に受け入れることも大切だとは思いますが、)本に書いてあることが正しいからと書いてある内容を鵜呑みにして、“なるほど”と相づちをし続けるだけで、“なぜ”や“わたしなら”を考えることをしていませんでした。自分の考えを持つことをしない、受け身の読書だったといえます。今回は、本を読みながら、考えながら、アウトプットをしながら・・・と頭を使って読むことで、自分の意見が持てるようになってきたと思うし、その意見が正しい・間違ってるにかかわらずアウトプットすることで、客観的に自分の考えたことを見る機会にもなりました。
Twitterで真面目な話ができるのは“やらされてる感“から”自分から学びとろう・発想しよう”と主体的に読んで自分なりの意見を持つことができたからで、この読み方は今のわたしには合っていると思いました。本を主体的に読むことで身になるたのしさを感じた今月の読書会までの道のりでした。
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