最近、越境先で出会った人に「あれ、政治学部じゃなかったけ?」と言われることがしばしば。興味を持ってることの1つに掲げているからでしょうか。でも実は、全然政治について勉強したことはなくほとんど無知(笑) ただ、政治への関心はなぜか高く、じゃあ実際どう学んでいけばいいんだろう?と頭をひねらせていたところで、~若者と政治をつなぐ~をコンセプトに活動しているNPO法人Youth Createの代表原田さんとお会いする機会を偶然にも頂きました。
お話する中で驚いたのは、若者の投票率の低迷が叫ばれる現在で、政治に興味がある、と答える若者はなんと70%!しかし、その中で選挙の際に投票に行く人は40%もいないこと。その要因は様々ですが(原田さんのブログが面白いのでぜひ)、政治がなにやらすごいことを決めてるのはわかるけど、ぶっちゃけ何してるかわからん!という現状が、政治に対しての関心を投票に行くという行動にまで繋げられないのではないかと感じました。
そんなとき、NPO法人Youth Create 主催の「Voters bar」という、地方区議会の議員さんと飲みながらお話する会が開かれると聞き、政治ってなんぞや?を掴みにいこうと参加してきました。
―会場はBarを見立てたガラス張りがお洒落なSHIBAURA HOUSE。―
薄暗い少し大人な雰囲気の会場には、40人近くの参加者と4人の区議会議員さん、そしてファシリテーターの原田さんが着席。今回のテーマの「NPO」についての説明から始まりました。はじめは目の前に議員さんがいるからか、私自身もなんだかかしこまっていたし、場も全体的に固い空気でした。けれど、原田さんの「おしゃれな空気だから、落ち着かないですね。」と笑いながら発した一言をキッカケにその緊張もほぐれ始めます。
その後、対話形式で議員さんの紹介へ。その時に印象的だったのが、議員さんのパーソナルな部分を問う質問が多かったこと。Barにちなんだ「一番好きなお酒はなんですか?」という質問や「自分の地域の好きなところは?」などなど。議員さん、としか見ていなかった4人の方々との距離がぐっと近づいた気がします。以前原田さんが「議員さんだって普通のおっちゃん、おばちゃんだからね(笑)」と言っていた一言を思い出しました。
今回は「政治×NPO」がテーマだったため、4人の方々それぞれが何かしらの形でNPOに関わっており、その後はそれを中心にトークが続きます。板橋区議会議員の井上温子さんは、「生活圏内に地域の交流拠点をつくること」を政策として掲げ、自ら地域の人と高島平団地に「地域リビング」を開設。世代や障害の有無・国籍を超えて集える場の実現を具体化しました。大学時代からコミュニティカフェの立ち上げなどをしており、卒業後は大学でその運営などを経て、NPO法人を設立したそう。「まさか自分が議員になるなんて思ってもみなかった!」という一言が、政治家は政治家のための勉強や活動のみをする、というイメージを持っていた私にはとても驚きでした。
また、新宿区議会議員の豊島さんは、社会人時代にNPOへマーケティングや人材のスキルを活かしたプロボノ活動をしていたそうです。そもそもプロボノを知らない人が多い、と問題意識からそれを広める活動をしていきたいと話してくれました。行政がプロボノを支援する、という発想がなかったため政治の仕事の幅がとても広いことを改めて感じさせられました。
― 休日の夜にも関わらず、席は満席! ―
その後は、Bar Time !お酒とピザを片手に、議員さんをはじめ様々な参加者と交流する時間。話した中で印象的だったのは、川崎市議会議員インターンをしていた大学生の男の子がいった「政治はとっても身近なことを決めているのに、興味を持たないのは不思議だ」という言葉。政治って全然身近じゃない!と思っていた私としては「?」という思いでしたが、話を聞いてみるとポイントはどうやら”地方政治”にあるらしいのです。ある会議では、道路に歩道橋をかけるかどうか、駅の地下スペースをどう再利用するか、など市民であれば口を出したくなるようなことばかりを決めているそう。政治、というと国会のイメージしか持っていなかった私にとって、政治という言葉が一気に広がりをもった瞬間でした。
参加者の中には、自分の地方の若者の投票率を上げたいと考えている人や政治家になりたい人、なんとなくお酒が飲めるから参加した人など、本当に様々な人が集まっていました。政治、選挙、NPOなどテーマが分かりやすいこと、お酒や食べ物がありBarの空間が演出されていること、年齢が近く話しかけやすいことなどがあいまってか、 初対面の人とも話しやすくあっという間に1時間が過ぎてしまいました。
このイベントを通して、政治や議員さんに対するイメージがいかに自分の中で狭く、そして固く定義づけられていたかを痛感させられました。そして、知らないことが多すぎる(笑) 勉強しなければいけないな、と思いつつも”政治”や”選挙”という言葉にはあまりこだわらなくてもいいんだな、という印象も受けました。政治について学ぼう!という意識だけでなく、ここの道歩きにくいなとか、地域の人ともう少し交流したいな、といった自分の身近な問題意識、つまり半径5mを意識して行動することが、政治へと繋がってくるのではないでしょうか。
どうしても固く考えがちな政治や選挙ですが、変に気張らずに、自分の住んでる町や市や国がこうなったらいいのにな、と思うことをまずは見つけること。問題をじぶんごととして認識したのならば、その解決への行動方法の1つとして政治(選挙)を使ってみる。そういう風に考えてみると、次の(私にとっての初めての!)選挙が楽しみになってきたのでした。
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