働くをつくるワークショップにいってきた。
このワークショップはライフネット生命の出口社長と宮城県で活動しているつむぎやの代表友廣さんという豪華ゲストをお迎えして、東京大学の安斎さんのファシリテートのもと、自分の「働く」について考えるワークショップです。
ワークショップの会場は渋谷にあるco-baライブラリー。僕は始めて行ったのですが、落ち着いた雰囲気ですごくいい空間でした。僕も将来こんなとこで何かやってみたい…
<co-baのHP http://co-ba.jp/>
さて、ワークショップの内容ですがまずは7島にわかれてアイスブレイク。僕の島は全員が学生なのですが4人中2人が社会人から学生に戻った方々でした。議論がすごく面白くなりそうでワクワク。
自己紹介が終わったところで今度は自分の働くを「拡げる」ワーク。各自の働く時に大切にしたいものを共有し、深めて行きます。大学院生としての働く、大学にカムバックしたひとにとっての働く、就活生の働く様々な視点から働くということを考えます。
そしてお待ちかねのゲストのプレゼンテーション。ゲストの方にとっての働くということを語ってもらいます。はじめは出口さんにとっての働くについて。出口さんの働くとは「世界経営計画のサブシステムを担う」ということ。①世界をどう理解し、②世界のどこを変えたいと思い、③自分はどの部分を担うかという3ポイントにわかれます。世界を理解する上で国語で理解するだけでなく必ず算数でも理解すること、感性ばかりで理解をするから本当の世界の現状が分からないのだと出口さんは言います。そして、ここをもっと良くしたらいいのにと思うところの「どの部分を私は担うのか」ということ考えなさいとおっしゃっていました。担う部分は大きくても小さくてもいい。自分にできるところから始めよう。そんなことを僕は思いました。出口さんの働くはすごくソーシャルだなと感動しました。
出口さんの次は友廣さんの働くについて。大学卒業後、日本全国を旅しながら限界集落をまわったという経験と、3・11の出来事から今やっているお仕事についてのお話。旅をしながら、出会った多くの縁がどのように仕事につながったかをお話してくださり、縁というものがどんなに大切かを友廣さんのお話を聞いて感じました。
お二人のお話を聞いて自分の働くを深めるワークに移ります。さきほどの話をきいて、自分の中での働くという意味がかなり揺さぶられたのを感じました。グループで共有しながら対話をし、さらに深まっていくのを感じました。
そして最後に自分の働くを「まとめる」ワーク。
これまでのワークをふまえて、自分にとっての働くを4つの言葉にギュッとまとめます。僕のなかでまとまった言葉は「もっと知りたい」「直感と好奇心」「ワクワク」「今つながっているあなたに良くなってほしい」の4つでした。ブログに書くのはなんだか恥ずかしいですね。
まとめた言葉をグループだけでなく参加者みんなで共有し合っていくうちに何か違和感を感じました。みんな「つながり」とか「縁」とかの単語が続出。4つの言葉全体で見ても、どこか全員同じ色のように見えました。ワークショップを考える上で同じような意見ばかりでるのってどうなのかなぁ?でもあれだけありがたいお話をきいても自分を通してもなぁ。。そんなことを思いながら、今日出た結論は果たして本当に自分から出て来たものなのだろうか…働くってなんなんだろう?けどゲストのお二人のお話はすごく参考になる考え方やなぁと思いました。
ゲストの方のお話を聞いてすごく満足したのと同時に、ワークショップを勉強中の身としてゲストがいることの意味について考える機会を頂けた気がします。
ゲストがいるということは、ゲストと私たち参加者の間にはステージの上と下のようないわゆる上下関係が生まれます。その関係性ができた上でゲストトークを聞いた参加者の私たちは「ああ、ありがたいお話を聞かせていただいているわぁ(涙」のような感覚になります。そうなるとグループでの会話は「あの人の話、ありがたかったよね!すばらしい!」という会話で埋め尽くされ自分を発見する、異化するという段階にいたるのはとても難しくなるなと感じました。今回のワークショップで、安斉さんにとっての働くがその中でもかなり独自性があったのを見て、「安斉さんに詳しく聞いてみたい!」と思ったのもかなり印象的です。いろんな視点があった方が自分を異化するのにはいいのでしょうね。当たり前なのかもしれませんが。
もしかしたら逆に、企画者としてなにか強烈なメッセージを参加者に問いかけたいときにはゲストを呼んでみるということも効果的だなということも思います。その場のねらい次第でいろんな方法があるなと思えたのが今回の発見でした。
ゲストのお話を聞けてすごく満足したのと、その満足した自分にもなにか違和感を感じ、企画者の視点から新しい発見がある。とても充実した一日でした。今後、自分が場をつくるときにも今日の発見を生かしてより良い場づくりに取り組みたいと思います。
未熟なイノベーターの物語はまだまだ続く・・・
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