前期の活動を振り返ってみると
越境活動とは何をすればいいのかをわからなかった私にとって
下記の2つの活動で経験したことはとても大きなものと言える。
まずひとつは、初めての越境活動となった NPO カタリバ への参加である。
http://www.katariba.net/class/11603.html
教育という分野に興味があったため参加したのだが、高校生相手に本気で向き合いナナメの関係をつくるというのは初めての経験であった。
最初に参加した企画では、3時間という短い時間のなかで自分の思いをうまく伝えることができず、初めて会う高校生とのコミュニケーションの難しさを感じた。それと同時に、「何もできなかった」という悔しい思いが残った。話を聞いてわかったつもりになっていたが、実際は想像以上にすごいことを要求されていて、自分はそれに応えることができなかったと感じたからである。しかし、カタリバの方々に「現場での失敗は現場でしか挽回できないよ」と背中を押され2回、3回と参加していくうちに、自分にできることだけでなく、この活動の楽しさもわかっていくことができた。例えば、カタリバは高校生に一方的に何かを与えるのではなく、大学生も高校生から何かを与えてもらう場であることだ。この何かは人によって現場によってそれぞれであると思う。私は参加した現場で、自分の経験を伝え、高校生に新しい発見や自信をもらっていたのだと考えている。
これは、一度目の失敗でこの活動を続けることをやめなかったから実感できたことである。
話を聞いただけではわからないものが、実際に現場で経験を重ねることで理解できるのだと学んだ。
次に NPO CANVAS での活動である。
http://www.canvas.ws/kenkyujo/tokyo_hongo/series/gallery.html
こちらは幼児から小学生までの子どもを対象に毎月開かれているWSに、ファシリテーター(運営側)として、1日を通して参加した。
ここで学んだのは、WSの場を変化させていく柔軟性である。同じ内容のWSを1日で3回行うと聞いていたのだが、1回を終えるごとに「やっぱりこうしたほうがいいかも」というように、会場のレイアウトや順番を変更したり追加したりと、場を変化させることでよりよいものにつくりあげていく作業を目の当たりにした。 前期の読書会で読んだ上田先生のプレイフル・シンキングにも書かれているように、現場でうまれるものが大事だということを実感することができた。これはカタリバでも感じたように、一度ではわからなかったことではないかと思う。
前期で私が感じたことは、もっといろいろな活動に参加して、よりクリエイティブに変化していく場を経験したいというものである。
場を作る側として、一度ではわからないようなことが回数をかさねるごとにどのように柔軟性を働かせているのかを学びたい。後期はもっと同じ活動にコミットしていくことで、理解を深めて行きたいと思う。
またそれだけではなく、ひとつひとつの越境活動に対しもっと積極的になろうと思う。前期はいくつか越境活動を行ったが、先に挙げた二つの活動以外は、とりあえずいってみよう、というだけでなく内容的にも、とりあえず参加しているというような受け身のものになってしまったと反省しているからである。もちろん教育系だけでなくいろいろな活動を行うことによって自分のテーマが見えてくるのだと思う。
前期は、外にでる、ことはできたかもしれない。ただそれは本当に一歩にすぎない。
後期は、とりあえず行ってみる活動から卒業し、自ら経験する場を探し活動を行っていくことによって自分の研究テーマを見つけたいと思う。
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