先日ゼミの男性陣で、知的財産人材育成推進協議会主催の第2回オープンセミナー「次世代人財育成 ?社会人の学習モデルと育成の方法を学ぶ?」に行ってきました。全3回あるセミナーのうち、今回の第2回目に長岡先生が講師として講座を開くということで、私も参加してきました。初めて長岡先生の外部での講義を聞くのが初めてだった私にとっては、ワクワクしつつも緊張しながらの参加です。
会場の雰囲気は、入り口から受付の方々が暖かく迎えてくれ、緊張していた私たち学生でも入りやすい環境を作ってくれていました。些細なことでも、スタッフ全員がイベントに参加しているという意識を感じました。
さて内容ですが、
大きく分けて二部構成でした。最初が長岡先生の講義、そして長岡先生と妹尾堅一郎先生の二人のセッションという形式です。
講義のテーマは、「次世代人材育成―社会人の学習モデルと育成の方法を学ぶ―」。学習モデルが従来の学習転移モデルから経験学習モデルへと変わってきているということ。今まで知識という部分は、その道のスペシャリストたちから教わるものであり、そして、教わったことを応用して人々は成果を出してきた。しかし、この方法は今の世のビジネスではもう通用しなくなってきている、つまり変更が必須。そこで新たに出てきたのが、経験学習モデル。まず、経験をして、それを振り返り、自分なりのセオリーを作る。そして、最後に実践する。このルーティーンの繰り返しが成長につながるというもの。百聞は一見にしかずといいますが、それと同じような効果が経験学習モデルに秘められているのではないか、そんな風に思いました。
これからの日本を担う人材を育てていくには、その人材を育てる環境を作っていかなければならない。つまり、今までの考え方から脱却できる脳を作ってあげられる環境をデザインしてあげることが必要である。これに関して、誰もが学校教育から学習環境を変えられたらいいなと考えているのでしょうが、なぜ変わらないのでしょう。国の偉い人たちは、気づいていないのか。日本からではなくて、アメリカや欧米から多くの革新的なイノベーターが誕生しているのに….
そうこう考えているうちにセッションが始まった。対談形式でのセッションを見るのは初めてだったが、やはり人が複数人集まると話に深みが出る。一人の話をもう一人が確認しながらさらに深く掘り下げて話が進行していく。だから、聴講者の私たちにも話が理解できたし、興味がさらに湧いてきた。
内容に関しては、先ほどの講演の続きだが、分かりやすく、楽しいものだった。道の熟達者になるのか。それとも、イノベーターになるのか。AppleやIntelが世に常に新しい価値を生み出してこれているのは、イノベーターになれる環境がそこにはデザインされているからである。そんな世界の強豪カンパニーと日本の企業が対峙するには、世の変化の流れに気づかないといけない。しかし、気づかずに乗り遅れていることが多い。というより、遅れているという自覚がない。だから、そのことに気づいてよというのが今回のセッションの意味でもあったと思う。
ここで少し知識の話をすると、知識は大まかにわけて二つ種類があると思う。知らないと話が成り立たなくなってしまうから、なくてはならない知識。もう一つは、雑学と言われる、なくても問題のない知識。大方、話の根幹を成すのは前者だけれど、話が面白くなったり、話す人に魅力を感じるときというのは、後者の雑学に何らかの共感を得るときや面白みを感じる時な気がする。今回僕がこうやって思ったのは、講演の中にもお二人のセッションの中にそういった雑学が散りばめられていたからである。
それと今回参加して思ったこと。世のおじさんと言われている人たちは学生が思っているより毎日考えて学んでいるんだなと思った。それも自分の仕事が楽しくて自ら学んでいる。毎日電車で見かけるサラリーマンたちは、表面上は楽しくなさそうに見えるけど、実はワクワクしながら仕事に向かっているのかもしれない。外部に出なければこれも気づけないこと、学内だけでは考えることもなかったことでした。外に出ていく経験をもっと積みたいって素直に思えた日でした。講義の中からお言葉をお借りすれば、今回学んだ経験を省察し概念化を経て、それを実践してやっと成長につながるので、振り返りの場としてブログを活用していこうと思います。
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